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ごちゃまぜブログすーぷ

イラスト、小説、チワワ、金魚、コドモ、旦那さん、素材作り、Javaゲーム、画像加工……好きなこと楽しいこと、イヤなことも含めてごちゃまぜにお届けしています。          まあ、のんびりいきましょう。

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闘神伝記外伝 ~闘神のつぶやき~ 3

 この前の音は教会の鐘の音かと思ったのですが、どうも違うようですね。あれからずっと、遠くで静かに鳴り続けているように感じます……よからぬことの前兆でないといいのですが。

 こうしてここにいると、次々と昔のことが思い浮かんできて、今更ながらとても懐かしいんです。
 ……過去を振り返るなんて、私も年でしょうか。
 姿は二十歳前後ですが、実際にはもう数百年の間現世を彷徨っていますからね。ははは。
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▼ 一応続いてますぜ。

闘神伝記外伝 ~闘神のつぶやき~ 2

 命ある時期を駆け抜けて二十八年、死して彷徨った数百年……
 その長い年月の中で、ひょっとしたら今のこの時がいちばん、平穏なのかもしれません。私がこうしてここにいる限り、魔界からの侵略はないのですからね。

 また来て下さったのですね……ありがとう。
 私は元々、あまりお喋りが得意な方ではないのですが、独りの時間が長すぎるとちょっと持て余しますから……耳障りでなかったら、また少しだけお付き合いいただけますか?

▼ 一応続いてますぜ。

闘神伝記外伝 ~闘神のつぶやき~ 1

tokye 静かですね……

 暗闇の中こうして佇むようになって、もうどれくらい経ったでしょうか。
 いえ、時間の経過は私には意味のないことでした。私はもう、亡者ですからね。
 ジギダ殿は今頃、どうされているでしょうか。
 偉大なる魔術師シェルストーンの力となり、また未来ある若者の力となった結果としてこの暗闇があるのなら、私は己のさだめを静かに受け止めたいと思うのです。

 ところで……
 魔界の扉を塞ぐため魂の鍵となった私のことを、貴方は見えているご様子ですね。私からは何も見えませんが、気配だけは分かりますよ。
 独りきりというのも味気ないものですし、少しだけお付き合い願えませんか。
 ああ、申し遅れました、私の名はトキーエ。

 最期の双剣術者、トキーエ・ギアムデンです。

▼ 一応続いてますぜ。

無題

「明日早いんでしょう。いいの?こんな時間まで・・・」
「いいよ。どうせ眠れやしないんだから。」
 長く真っ直ぐな、月の光のように淡く輝く髪の少女は、淋しそうににこりと微笑んだ。その隣に寄り添うようにして座っている少年は、月明かりすらも避けていくほどの、漆黒の衣服を身に着けていた。
「綺麗ね、お月様。」
「ああ、綺麗だ。」
 二人は同時に、月を見上げながら手をつないでいた。それまで手を触れたことがなかった二人は、初めて感じる相手の暖かさに胸が締め付けられた。
「・・・あったかいのね、手・・・」
「意外だったか?・・・あったかいんだよ。」
 少年は、長い爪で少女を傷つけぬよう、労わりながらその白い手を撫でた。少女は月を見つめたまま、その優しい仕草に目を細める。
「ずっと、こうしていたい。」
「・・・俺もだよ。」
「どうして、明日がくるのかしら。」
「どうして、なんだろうな。」
 少年は静かにそう言うと、ゆっくりと立ち上がる。少女もまたその後に続いて立ち上がり、二人は向かい合った。月明かりに照らされた少女の目に光る涙を、少年はそっと指で拭う。
「もうすぐ夜明けだ。行かなきゃ・・・」
「・・・そうね。」
 小高い丘の上、見上げる空が白み始めた。
 同時に、彼方の空や山々に、無数に蠢く異形の魔物たちがあふれ出す。そして丘を臨む都市の城砦に、数多の兵士たちが続々と配備され始める。
 少年と少女は静かに一歩ずつ離れると、哀しげな目で見つめ合った。

「さようなら、魔界の王子様。」
「さようなら、城塞都市の聖女様。」

 夜明けとともに、戦いの火蓋が切って落とされる。
 少年は、微笑んでつぶやいた。

「この命ある限り、おまえを想い続ける。俺の心は、おまえのものだ。」

 少年の黒い翼が大きく空に広がった。少女もうなずいて答える。

「私もよ。この命ある限り、ずっとあなたを想い続けるわ・・・」

 黒く大きな翼を羽ばたかせた少年が彼方へ消え去るまで、少女はずっと丘に立ち尽くし、その姿を見守っていた。握り締めた手に残る、少年の暖かさを胸に刻みつけながら。

 ・・・夜が、明ける。

闇人

 真夜中の裏路地で、女の背後に音もなく忍び寄る俺は、その首を細身のダガーで一気にかき斬る。

 途方もない勢いで噴出する黒い血しぶき。身体のどこにこんな大量の血が入っているのかと思うほど、尽きることなくあふれ出てくる濁流。
 悲鳴も上げずに事切れる女たちの目は、いつも同じ。光を失った虚ろなまなざしのまま、冷たく白い肌を闇に浮かべて横たわる。

 血の匂いを胸いっぱいに吸い込んでから、俺はその場を立ち去る。ダガーについた血は、歩きながら丹念に、ゆっくりと、舐め取る。それが俺に与えられた唯一の、命の糧。刃に染み込んだ命の雫しか口にすることを許されない、闇人の宿命。

 刃を舐める俺の舌は、いつも傷だらけだ。
 人を斬らねば生きられない俺の心もまた……傷だらけだ……


***********
空しさ全開。ネガティブな気分の方に捧げます。なんちて。

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プロフィール

HN:
よしなが あこ
性別:
女性
職業:
天下無敵のパート主婦
趣味:
モノ書き・ドライブ・お菓子作り
自己紹介:
「描く」のも「書く」のも好きなモノ書きのひとり。横好きですが趣味の範囲ですので批評・批判はしないで頂けると助かります、ヘコみやすいので(つ▽`)。

海が大好き、お菓子が大好き、旦那さんとの黄金コンビも早や12年、年子姉妹の母ちゃん全開。くらしと家族を楽しんでいます。

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