闇人
2006.02.26 |Category …片隅の小説
真夜中の裏路地で、女の背後に音もなく忍び寄る俺は、その首を細身のダガーで一気にかき斬る。
途方もない勢いで噴出する黒い血しぶき。身体のどこにこんな大量の血が入っているのかと思うほど、尽きることなくあふれ出てくる濁流。
悲鳴も上げずに事切れる女たちの目は、いつも同じ。光を失った虚ろなまなざしのまま、冷たく白い肌を闇に浮かべて横たわる。
血の匂いを胸いっぱいに吸い込んでから、俺はその場を立ち去る。ダガーについた血は、歩きながら丹念に、ゆっくりと、舐め取る。それが俺に与えられた唯一の、命の糧。刃に染み込んだ命の雫しか口にすることを許されない、闇人の宿命。
刃を舐める俺の舌は、いつも傷だらけだ。
人を斬らねば生きられない俺の心もまた……傷だらけだ……
***********
空しさ全開。ネガティブな気分の方に捧げます。なんちて。
途方もない勢いで噴出する黒い血しぶき。身体のどこにこんな大量の血が入っているのかと思うほど、尽きることなくあふれ出てくる濁流。
悲鳴も上げずに事切れる女たちの目は、いつも同じ。光を失った虚ろなまなざしのまま、冷たく白い肌を闇に浮かべて横たわる。
血の匂いを胸いっぱいに吸い込んでから、俺はその場を立ち去る。ダガーについた血は、歩きながら丹念に、ゆっくりと、舐め取る。それが俺に与えられた唯一の、命の糧。刃に染み込んだ命の雫しか口にすることを許されない、闇人の宿命。
刃を舐める俺の舌は、いつも傷だらけだ。
人を斬らねば生きられない俺の心もまた……傷だらけだ……
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